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地獄のbrianのレビュー・感想・評価

地獄(1960年製作の映画)
4.0
あらゆる地獄の世界を描いた怪奇スペクタクル映画。

天国と地獄は存在しないと思っているので、普通の映画として楽しみながら鑑賞。
現実世界も非現実世界(地獄)もグロテスクさはあまり変わらないんじゃないかなと思う今日この頃。
善人よりも悪人の方が目立ってきたような感じがする情報社会に疑問を感じる。
僕は今のままで生きていけたらいい。背伸びをする若さもないから笑。

主人公の天知茂は眉間にシワを寄せることもなく人生経験未熟な学生を好演。彼が吊り橋を渡っているカメラアングルが素晴らしい。
沼田曜一は悪魔のように不気味な雰囲気が漂う学生を怪演。近寄り難い存在。
三ッ矢歌子は優しさと色気のある女性を二役演ずる。
閻魔大王にはアラカン先生がカメオ出演ながら圧倒的な存在感を示す。
ナレーターはショーン・コネリーの吹き替えでお馴染みの若山弦蔵。落ち着いた台詞回しが印象的。

音楽は映画をはじめテレビドラマ、特撮、アニメ、ゲームなど多数の作品を手がけた"天才"渡辺宙明(ちゅうめい)。

監督は「憲兵と幽霊」「東海道四谷怪談」「怪異談 生きてゐる小平次」など多数の作品を手がけた"怪談映画の名手"中川信夫。


【閲覧注意】
「地獄」(1960) 予告編
https://youtu.be/MjUdZNkKFgU
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