ツネイシ

オオカミの家のツネイシのレビュー・感想・評価

オオカミの家(2018年製作の映画)
4.3

レオン&コシーニャ両監督による
『オオカミの家』制作十ヶ条。

❶これはカメラによる絵画である。



この映像は悪名高きカルト共同体
『コロニア・ディグニタ(尊厳)』
の復刻されたプロパガンダ映像と
して開幕する。

前座の短編・監督たちの最新作
の『骨』も異様な前説から開幕
してましたが……。


本編映像は更にブッ飛んでました。

まさに悪夢の具現化って奴ですよ。

コロニアで動物の世話をしていた
マリアが豚を逃した為に苛烈な罰
を受けて耐えきれずに逃亡。

森の中で狼の吠え声に追い立てら
れて入った家に潜伏する事に。

そこには2匹の豚が棲んでいた。

この豚其々に名前を付け、魔法で
人間に変身させて暮らし始める
マリア……。

姿は人間になっても豚の知性と
習性しか無い2匹を人間の家族
にするべく懸命に教え導こうと
するマリア……。

マリアはこの隠れ家を小さな
楽園にしようとしているが、
それは彼女が逃げ出して来た
コロニアそのものに……。

ラディカルな設定と饒舌な独白
魔法による怪異で変容し続ける
異様な世界に色々な解釈したく
なるし、それも楽しいけれど、
そういったノイズ抜きで唯々
悪魔的な映像に溺れるだけで
十分価値アリ❗️

首都圏での大人気の噂を聞いて
鑑賞しましたが大納得のすごい
映像作品でしたねー‼️
ツネイシ

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