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オオカミの家のmayaのレビュー・感想・評価

オオカミの家(2018年製作の映画)
4.3
ある程度本作の背景を知った上で観たが、観てる最中、「どうしよう、ほんとどうしたらいい」と頭抱えて泣きそうになった。ジャニー喜多川の件を今まさに受けて、今時点で起こっていること、国民の反応を見れば、あまりにも他人事ではない。
「遠いチリという治安の悪い国の話」どころか、今、日本で、もっと国規模で行われていた犯罪を、さらに私たちは国全体で見なかったことにしようとしている。日本の文化の歴史的基盤どころか、日本という戦後アメリカによって作り上げられた国の基盤の脆弱性を提示されているその本質をメリメリと暴かれたように思った。
日本映画のクレジットのほとんどにジャニーズが入っている現状、私は、どうしたらいいかわからず、マリアのように途方に暮れて、結局屈してしまおうとしている自分を自覚して、とても苦しい。どんなに先進国風に取り繕っていても、私の国は独裁体制に喘ぐチリとその実同じじゃん...
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