ナミモト

オオカミの家のナミモトのレビュー・感想・評価

オオカミの家(2018年製作の映画)
4.2
ストップ・モーションアニメーションですが…、平面と立体の混淆する演出の見事なこと!
“オオカミ”が象徴する閉鎖的なコロニーから逃げ出した少女マリアの物語。
絵本の世界から3次元の空間に逃げ出してきた主人公のようにも思えました。3次元空間の中に紛れ込んだ立体としてはまだカタチにはなっていないけれど、その空間の中に気配としては居る亡霊のような2次元の人物描写。
三匹のクマや、三匹の子豚を思い出しました。
閉鎖的なコロニーから、街へ逃げてきた少女のストーリーにも見えます(そして、コロニーからの追手がマリアを連れ戻しにやってくる…)。
多面的で多義的な解釈ができる傑作アニメーションです。
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