OASIS

オオカミの家のOASISのネタバレレビュー・内容・結末

オオカミの家(2018年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

コロニアから逃げ出した少女がオオカミから逃げながら辿り着いた小屋でブタの子供達を育てるという話。

文面だけ見るとファンタジーだが、実際はオオカミはコロニアの管理者シェーファーだったり、ブタの子供というのはそのままそこに住んでる人間の幼い子だったりと、ピノチェト独裁政権下のコロニアでの虐待の様子をこれでもかとメタファーで表現されている。
チリからのアニメーションという異色作ではあったが、その内容はやはりチリの黒歴史からは逃れられないものであった。

監督の二人も語っていたように、ヤン・シュヴァンクマイエルからの影響を受けていたりするアニメーションは、リアルとファンタジーの境界線を曖昧に行き来する。
今まさに動こうとしている瞬間をじっとりと見せるという手法がより不気味さを増していて良かったし、次にどんな絵が見られるのかというワクワク感もあってそれが興味の持続に繋がっていた。
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