このレビューはネタバレを含みます
やべー。いろんな感情がぐるぐるするむずかしい映画。
綾野剛と松田龍平の色気炸裂で凄まじい。
火であったり、水であったり、そういう自然のものの力強さがすごく印象的に描かれていた。こういうものを前にしたら人間は、どうにもできないなと思わせられる迫力。
日浅の光と影。お前は光の当たってる部分しか見てないんだよ、という日浅のことば。
日浅がいなくなってから、少しずつわかってきた影。
正直、そんなに言うほどの濃い影なんか???と思わずにもいられなかったけど、それは映画の話やからなんやろうな。。身近にいたらめっちゃ嫌やもんな。。。日浅のお父さんの潔癖さというか、真面目さもリアル。。でも兄ちゃんからしたらなんだかんだで憎めないんよね。。
ただ、人間には絶対に光と影はある。影があるからこそ、より惹かれるっていうのはあるんやろうなと思う。光だけの人間なんてオモロない。。
実際に今野は、日浅の影の部分を知って、がっかりしつつも、やっぱりさらに日浅のことを知ろうと行動している。
影があっても愛しく思えるのは、本当にすきなんだろうなというかんじがする。
(まあ影の程度にもよるけども。。。)
いろんな喪失があった。人生にもいろんな喪失がある。
喪失と、それを乗り越えつつある姿がまた切ないけども。。
突然、いなくなるこわさ。東日本大震災や、それ以外の災害においても、それぞれの人たちにたくさんの喪失があるんだ、ということを感じずにはいられない。
私たちは屍の上に立っているんだね。死んだ木に新しい芽が出て、その繰り返し。。
ずっとずっと見たくて、でもなかなかタイミングが合わずに見られなかった映画。
とてもよい映画でした。見てよかった。