ヤスマサ

ナイト・オブ・シャドー 魔法拳のヤスマサのレビュー・感想・評価

1.8
人間界で悪さをする妖怪を退治するファンタジー・アクション。
陰陽の筆を使って邪悪な妖怪を陰の書物に封印する「魔法拳」の使い手である文豪妖怪ハンターのプウ(ジャッキー・チェン)は、鏡の店での少女誘拐事件に妖怪が関わっていることに気付き、調査に乗り出す。

プウは、蒲松齢(ホ・ショウレイ)という、実在する清の時代の文豪をモデルにしているとのことだが、作家が妖怪に関わる事件を解決する設定は、山崎貴監督の「DESTINY 鎌倉ものがたり」の世界観を思わせ、また映像の作りも寄せているように見える。
魅力的な景色や街並みなのだが、異世界感を出すためか、映画のセットに安っぽさがあり、またCGのキャラクターや合成映像に稚拙さが窺える。
年齢のこともあるだろうが、ジャッキーのアクションも今ひとつ。
妖怪ワンヤオ(忘忧/忘憂)の記憶を操る技は、「MIB」のニューラライザーそのものだ。
この物語を通して、実存する会期短編集『聊斎志異(りょうさいしい)』が出来上がったという締めは良いものの、終始新鮮味を感じない。
この映画は周星馳(チャウシンチー)向きのように思える。
もっとコメディ寄りにしたら、映像の稚拙さも許せたかも。
ヤスマサ

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