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接吻のodyssのレビュー・感想・評価

接吻(2006年製作の映画)
4.0
【小池栄子の代表作】

万田邦敏監督作品。 

会社勤めながら周囲とそりが合わないOL(小池栄子)。或る日、見ず知らずの夫婦とその娘の三人を惨殺した男 (豊川悦司) のニュースをテレビで見た彼女は、自分と同じく孤独な人間を発見したと思い、犯人に関するあらゆる情報を集め、裁判を傍聴し、弁護士(仲村トオル)を介して差し入れをし、やがて自分で面会に出かける。そしてついには弁護士の諫止も聞かずに犯人と結婚すると言いだし・・・。  

孤独感からの犯罪というテーマもあるが、むしろその犯罪者に孤独感から共感を覚え近づいていく若い女性の異様な姿が生々しく描き出されているところが買いの映画だ。小池栄子の演技もいいし、脚本も良くできている。 

ラストがまた衝撃的。これで弁護士の仲村トオルにもう少し味があると申し分ないのだが、いずれにせよ平均を上回る出来の映画だと思う。
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