映画族やま

接吻の映画族やまのレビュー・感想・評価

接吻(2006年製作の映画)
4.4
京子がすることは、行きすぎてて共感できないように思えるんだけど、たぶん観終わって納得してしまう人もいるはず。
京子は坂口の笑顔の中に、孤独を感じた。居ても居なくてもいい存在としての。だから『控訴』というかたちで世間へゆるしを請うような行動をとった坂口に、裏切られたと感じた。

ラストの接吻、あれに何の意味があるのかぜんぜんわからなかった。いろいろ考えてみたけど、どうしてもハッキリしない。はじめて観てから1年くらい経った今でも、まだわかんない....とにかく京子の狂いよう、小池栄子の演技はすごいわ、
印象に残ったのは、トヨエツが中盤のあのシーンまでしゃべらないという事実、そしてその声の低さ。
主役は誰かと問われても答えづらい。誰が狂ってるかと問われたら全員と答える。ほとんど表情だけでも凶悪犯ともわかる坂口・トヨエツであり、殺人犯と近づいていく京子・小池栄子であり、その京子を心配するうち彼女に惹かれてしまう長谷川・仲村トオル。

小池栄子...あの目力、すごいな。
突っ込みどころはあった映画だけど、観終わってもしばらく小池栄子に圧倒されてました。
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