ながみーね

接吻のながみーねのレビュー・感想・評価

接吻(2006年製作の映画)
4.0
 3度目の鑑賞。何度か観ることで作品に対する解像度が上がったからか1番面白く観れた。“アデルの恋の物語”であり“曽根崎心中”でもある。主人公の彼女の行動が理解しずらい大きな要因は彼女の“死”に対する考え方が異様だからではないかと今更ながら思う。共に死ぬことで何かが成し遂げられるはずだという目的を持った前向きな死。曽根崎心中ならそれは当時の価値観としてあるものだからとか落とし所が見つかりそうなものだけど、それを現代で何の説明も無しにぶっこまれるとそりゃ理解できないよねとなるさ。そのへん何の説明もないし、観客から共感されることをそもそも拒んでる。※ただもしかしたら話を理解してなくて、全く見当違いなこと言ってるかもだけど。

まぁ傑作でしたわ。所作がいちいち決まっていて、これこそ映画の動きだよねと思いました。


 
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