いちじく

クワイエット・ボーイのいちじくのネタバレレビュー・内容・結末

クワイエット・ボーイ(2015年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

お祭りの田舎町、酔った父親に邪険にされた4歳の少年トマソは行方不明になってしまう。
5年後、都会の地下でトマソと思われる孤児が発見される。両親の下に戻されるトマソだったが、本当のトマソだとは信じられない母親と祖父から嫌われてしまい、徐々に荒れていく。
そんななか父親だけはトマスに愛情を注ごうと奮闘していたが、食堂のカップル+弟が5年前にトマス(本物)を弾みで殺害して洞窟に隠したと自白する。
父親は洞窟に向かい、ミイラとなったトマソ(本物)を発見。母親の不倫相手の警官にトマソ(偽)が誰であるか問い詰めると、母親の心を救うためにDNA書類を偽造したと告白する。
父親は真実を告げるために警官を連れて母親の下に向かうが、逆に母親がトマソ(本物)を5年前に殺害・祖父が森に放置(その後、勘違いした食堂の3人が発見して隠蔽)していたと告白される。
その上、トマソ(偽)を殺害しようと井戸に放り込んだ。
父親は井戸の底から助けを求めるトマソ(偽)を救いだし、3人(母親・祖父・警官)は警察に連行される。
1年後、父親はお互いに天涯孤独となったトマソ(偽)を自分の子供として引き取る。


酒飲みDV夫、メンヘラ浮気性妻、自分の娘しか目に入らない祖父、だれも好きになれずに、流れる嫌な空気感だけを後半まで観させられる。
トマス(偽)も可愛そうなんだが、犬を殺したり、シリアルにガラス片を混入したりとやることがエグい。「別に普通では?」「どこがよ」ここだけは母親に同意する。
後半になるにつれて、断酒して頑張る父親にはだんだんと好感がもて始めるが、比べて母親と祖父のトマスへの態度に憤慨する。しかしオチで納得。殺してたから本物じゃない+罪の意識で悪魔扱いしていたか。
食堂の3人・母親と祖父・浮気相手の警官のDNA偽装を(無理矢理)絡ませて複雑にしてるけど一つ一つはかなりシンプル。トマス(本物+偽)が可愛そう。
父親がちょっとノーマン・リーダスに似てる?
クワイエット・ボーイって怖い題名だった。

「3人とも殺すべきだった」
いちじく

いちじく