このレビューはネタバレを含みます
太宰クズだわぁ
そしてこのクズの人格をなりたたせる小栗くんの演技たるや、いやこれ小栗くんだからこのチャラさ成り立ってるけど、リアル太宰治はイケてたのか？！っていう疑問すら湧いてくる…
劇中では、浮き名を流しては、死ぬ死ぬ詐欺を繰り返している太宰。
みんなかわいいんだ、みんな俺を求めているんだ答えなきゃ悪いだろう。
大丈夫、君は僕が好きだよ
正常な女なら、バカか！ってなりそうなセリフですが、みんなちゃんと狂ってるから結ばれちゃうんだよなぁ…
二階堂ふみちゃん上丸見えちゃってますねぇすごい体当たり！
3人の中で一番狂ってるのが、結局一緒に入水自殺したこの富栄さんでした。
映画ではあまり描かれませんでしたが、裕福な家庭出身の職業夫人だったようです。実は、亡くなる四年ほど前に先の夫と結婚したものの、結婚10日で夫は転勤、その後戦争に駆り出され、結果的に未亡人に。
ただ、太宰と結ばれた後に正式な旦那の死を確認しているので、事実の方が波瀾万丈感ありますね
それにしても蜷川さんの映画では印象的な侮辱の仕方がたくさん出てくる。
愛人を家に入れて、その愛人がこれ見よがしに家の中をきれいに整理した様なんて、最悪ですよねぇ、どこまで正妻を貶めるんだか…
存在感を示したくて、わたしはあなたより上だと示しているようで、女の意地汚さを出してますよね〜、このシーンのしんどさって男性は分かるんだろうか？？とふと思いました
沢尻さんはモダーンな髪型も似合うし、ほんとかわいいですね、意外と狂わない役でした。
邸宅は葉山の加地邸でしたね、あそこだーと思いながら拝見しました。素敵な建物なのでオススメです。
3人とも美しく、そして強い。そんな映画でした。
