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ジョジョ・ラビットのArbuthのレビュー・感想・評価

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)
4.1
ギンレイホール鑑賞、二本目はこちら。「1917」と同じくジャンルは戦争物だけど、全くといっていいほどテイストの違う作品でした。

戦争物かつコメディで、ナチスによるユダヤ人差別を扱っていて可愛い子供が出てくる…更に舞台は枢軸国、と正に21世紀の「ライフ・イズ・ビューティフル」と言ってもいいくらい、テーマが似てる作品でした。

だけど、コメディと戦争物の融合という点では「ライフ・イズ・ビューティフル」の方が上手かったなぁ、という印象でした。終盤の米軍襲撃のシーンなんかが、コミカルに見せたいのかシリアスに見せたいのかとっ散らかっちゃった感じもありました。
(コメディはコメディで面白かったんですが。ゲシュタポの挨拶のハイルヒトラー×5とか)


しかしながら主人公の幼い少年が母親からの愛情を受けたり初恋を経験したりしていく中で成長する物語として見るとよく出来ていたように思います。戦争やユダヤ人被害という大きなテーマを扱っているようで実はこっちのジュブナイル青春物語がメインテーマなのではないかと思って観ていました。

兎にも角にも主人公ジョジョが可愛すぎる。「ライフ・イズ・ビューティフル」を観た時は戦争物の子役でジョズエほど可愛い子は他にいないと思いましたが、ジョジョはそれ以上かもしれません。スコアの大半は彼の魅力と演技によるものです。
ラストのダンスシーンとか特に最高だしここのエルサもすごく可愛い。あと親友のヨーキーも可愛すぎ!なんだあの仲本工事みたいなメガネ。

スカーレット・ヨハンソンは流石でした。優しくて強くてカッコいい素敵な母親像。母親役が似合うなぁ。サム・ロックウェルもカッコよくていい役どころでしたね。

監督自身が演じたヒトラーはあまりヒトラー感がなかったのが少し残念。田中直樹に顔が似てるなぁと思ってからは尚更ヒトラーには見えませんでした。
あと冒頭のビートルズ、ラストのボウイの音楽の使い方なんかも僕にはちょっとピンと来ませんでした。

畢竟、観れて良かったです。
そして劇場で観た作品はやっぱり評価が高くなりがち。
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