ShintaroOoooooo

ジョジョ・ラビットのShintaroOooooooのネタバレレビュー・内容・結末

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

ジャンル分けが難しい作品。

冒頭のビートルズはなかなか秀逸な描き方。
ビートルズ並みの人気のようにナチ党に熱狂していた人々を描いている。
アイロニックなコメディ作品かと思いきや、突如、母親の死が訪れる。
それまでの空気感とは異なる、コメディとは思えないインパクトがある。
しかし、戦争の悲惨さを描いているかと言えば、全くそんなことはない。
キャプテンKが殺されるくらいで、他はだいぶ優しく描き過ぎではないかとも思う。
ヨーキーとの絡みは本当に戦時中か?と疑問に思うほど和みがあった。
一方、少年の成長ものとして観ると、イマジナリーフレンドのヒトラーを追放できるようにはなった。
だが、他はせいぜい他人の靴ひもを結べるようになった程度。
母親の死の代償としての成長としては弱いのではないかと思う。

要するにコメディとしてはインパクトが強過ぎる場面があり、戦争映画としては軽く描き過ぎている場面があり、少年の成長ものとしては物足りない場面が多いのである。
しかし、かと言ってつまらないのかと問われれば、そんなことはなく面白い、と回答できてしまうから評価が難しい。
断片で観れば良いところは数多くあるものの、全体としては微妙なのである。
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