ちぬちぃぬ

ジョジョ・ラビットのちぬちぃぬのレビュー・感想・評価

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)
4.4
ナチズム映画としてはユーモラスで優しく(生優しく)ピュアな作品だったと思います✨

10歳の少年ジョジョのヒーローはアドルフで、事あるごとにイマジナリーアドルフが叱咤激励してくれてたんだけど…母親の手配によって彼の自宅に匿われていたユダヤ人のお姉さんエルサと少しずつ距離を詰めていき、ユダヤ人に対する偏見は和らいでいきました

こういう描写を始め、とてもわかりやすくデフォルメされた作品なのでアニメなどを観る感覚で楽しめると思います

OP曲がビートルズで、第二次世界大戦当時のヒトラーに熱狂する人々の姿の実録映像使ってたりして皮肉も効いてますよね
因みにED曲はデビッド・ボウイのHEROSでね♬

さて、一応戦火が鎮まり、ジョジョとエルサが家から出て来た時に
米軍が目の前を走り抜けた時の『星条旗』がちょっと象徴的で、『自由』の象徴としての星条旗…

アドルフにナチスの腕章を付けろって渡されたジョジョが、もうこんなモノ要らない!と突き返したのとは対象的なんだよねぇ

この作品自体の感想とは少しズレますけど、日本だと【ナチズム】の悪行やユダヤ人の悲劇が有名すぎて…映画もナチスが悪い👎悪いに決まってる‼︎ってものや、仮想敵としてもやはりナチスだったのか!とか、さてはネオナチだなとか〜、本だと『アンネの日記』とか超有名じゃないですか
だからか【ナチズム】と比較して【シオニズム】はあまり浸透してないですよね
それだと今知っておきたいパレスチナ辺りの事が根本的にわかり辛いんで😅私も直接的な戦争のドキュメンタリーしかあまり観られてないんで、エルサレムの起源から解るような映画も観てみたいと思いますね
(まぁアメリカが意図して。。。アラブを敵にして金持ちユダヤの肩を持ってるかも?😆)

ジョジョ・ラビットに話を戻します
ジョジョ少年の成長、顔面が傷だらけになり醜くなった?その価値観だけで図ればそうかもしれないけど彼は確実にカッコよくなったでしょう…初めは体面だけのカッコつけだった彼が、いろんな困難を乗り越えたからこそですね

親や周りの保護者のような立場の大人が皆んな亡くなって、(実際は大人が死んでいない場合でも)
独り立ちしなければいけなくなると
あぁ…自分ってなんだかんだ言って大人や社会にある程度守られていたんだなぁって痛切に感じるもので
この作品からもソレを感じました

大人になるって、今度はソレを子供達にしてやる事だと思うなぁ