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ジョジョ・ラビットのmalのレビュー・感想・評価

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)
3.0
『この世界の片隅に』のように、戦時下の日常を描いた作品。
前半は正直眠かったものの、コメディーとシリアスのバランスが絶妙で、ちょっとだれてきたなというところでショッキングなシーンを入れてくるので緩急があります。でもビビるシーンが結構多いんだよね…、直接的ではないにしろ。基本的にジョジョは子供っぽくてかわいい。一方で戦争の英雄的な側面しか見えてない子供らしい(そして大人も十分に持ち合わせていた)無謀さや差別することへの無遠慮がはっきりと映し出されています。観客として客観的に見てる分には簡単にそれを指摘できるけど、自分が同じような状況であればどうだったかと言われると。あの絵本が読み上げられるシーンは、それまでジョジョがめちゃくちゃ残酷なことしてきたんだという実感が観客にもわかるような演出で、もう心が痛い。ラストの流れでは愛は政治や思想、宗教、しがらみも超えてほしいという思いを感じました。そんな簡単ではないけど、そうであれば美しい世界だ…。 それは綺麗事だけど、綺麗事が言えない世の中があったことも踏まえると一層、しみじみしちゃう。
友人のロッキーが老成している。こんなの、もはやおじいちゃんだよ~。ジョジョと対照的だけどやり過ぎ感も。
ママ役のスカーレット・ヨハンソン、だめ将校役のサム・ロックウェル、準主役に『ラストナイト・イン・ソーホー』に出ていたトーマシン・マッケンジーが出ていて、キャストが豪華ですわ。
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