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ジョジョ・ラビットのmiporingoのレビュー・感想・評価

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)
3.4
第二次世界大戦中のドイツを舞台にして、コメディタッチに人種的な偏見や愛について語る映画。10歳の少年ジョジョも可愛いが、密かに反ナチ運動家である愛情豊かな母親が良い。ヒトラーユーゲントに属し勇ましく戦う気満々でもウサギを殺せないところなどはジョジョの潜在的な優しさを表していてその後の展開の布石ともなっていると思った。靴紐の使い方も秀逸。人間は愛し合ったりダンスをしたりするために生きるのだというメッセージもとても良くできているんだけども、ナチ時代のドイツをこんなふうにほのぼのと描いてしまっていいのだろうかというふうにも思う。もちろん悲しい場面はあるにせよ。それに悲惨な場面ばかりが悲劇を表現するものではないということもわかってはいるけど。
たとえば非常に生々しい例えをするならば、今のパレスチナを70年後であってもコメディタッチに描くなんて想像できないし、そういうことです。評価の高い映画なので好きな人すみません。わたしもいい映画だとは思います。
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