小町

ジョジョ・ラビットの小町のネタバレレビュー・内容・結末

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

しんどかった。ジョジョの可愛さで主題の重さが緩和されると思いきや、そのジョジョの口からも人種差別に染まった発言が繰り出され、正直不快になった(あまり意味を分かっていない発言だと理解しつつも)。友達の男の子とお母さんが出てくるシーンだけ和んだ。

ある思想と反する別の思想があるとして、「もしかして別の思想の方が正しいのでは?」とふとよぎったとしても、それは敵の誘導であり洗脳だと言い聞かされていたら、元の思想から抜け出すのって難しい。ジョジョの場合、最愛の母親の死と魅力的な女性との出会いで180度転換するけど、皆んながみんな終戦でもって反ナチに転換した訳じゃないのではないか。
そして、ナチが悪、は絶対の真実として認識しがちだけど、歴史は勝者から描かれ続けているのであって、逆側に耳を傾ける姿勢も忘れずにいたい。
幻視つきの強烈なナチ少年になった理由は最後まで出てこなかったけど、父親のいない孤独感と劣等感の強い少年が、当時の雰囲気にあてられてそうなったのかな、、僕が強くなる必要がある、と。
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