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ジョジョ・ラビットのtakaoriのレビュー・感想・評価

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)
4.0
2024年109本目

始まってからしばらくの展開でドタバタコメディかと思わせておいて、要所要所でピリッと痺れるようなシリアス場面を入れてくるバランスが絶妙。ゲシュタポが家を訪ねてくるシーンの「ハイルヒトラー」の繰り返しが一番笑えるが、その直後に映画中で一番ショッキングな場面を入れてくるこの展開のテンポとリズムはすごい。この場面、ジョジョが地面に見つける「蝶🦋」が映画においては「死者」のモチーフであることを踏まえておくと一層面白い。
俳優陣も素晴らしく、ヒロイン役のトーマシン・マッケンジーは「ちょっと年上のお姉さん」を実に上手く演じていて、彼女の出世作になったというのも頷ける。美貌と愛嬌を兼ね備えた母親役のスカーレット・ヨハンソンや、サム・ロックウェルの味わい深いキャラクター、そしてもちろん監督タイカ・ワイティティ自ら演じるヒトラーも良い。
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