母親がとーーってもクール
顔立ちや出で立ちから中性的なしたたかさが際立つ、なかなかどの映画でも見ないタイプの「母親像」に感じて
彼女が喋るだけで、どのセリフにもとても引き込まれた
ダンスは自由な人のものなの
と足元だけ映して、塀の上でリズムにのる彼女、
とっても良い!
炭で髭を作って、パパとママの二役で息子を諭しダンスする親子、
とってもイイ!!
「おかえり坊やたち、帰ってママにキスしなさい」
帰還兵へのセリフも、優しさに溢れてセンス良い〜!!
と、どの場面の彼女にも惹かれていたので
あれが"敢えて"の演出で、こんなに意味を持つと思わなくて
蝶々の場面は痺れたと同時に憎いと思った、その瞬間から大号泣
その後の戦時中のリアルな献身さ、リアルな命の扱い、その中にもKYなコミカルさ、キャプテンKの大人が目指すべき強さ・優しさ、最後のダンスとエンドロール
ずっと感情が揺さぶられて、終わりまで泣き止むことができなかった
笑えてポップで軽くて、ヒトラー含めてどのキャラも魅力的で、でも当時の戦争について思いを巡らすには十分すぎる生々しさがある
そうか、日本だけが味方だったんだ
あれは絶望的な戦争だったんだ
かたや味方国のドイツは、ヒトラーは、なんてことをしてたんだ…
と、たった80年前のこと、他人事じゃない思いがした(他人事じゃない)
長すぎない時間の中で、よくできたストーリーに、綺麗な画の数々に、感嘆
・自転車で丘を走る2人
・短い腕でギュッと抱きつく小さな2人
・押せ押せのヒトラーを分身に駆け回る森の中
・見上げる首をつった人々と空
どのシーンも絵として視覚的に相乗的にとても良かった!
この映画の赤いポスターもポップさが上手く出てておしゃれで好きだな~、とよく見るとちゃんとジョジョがウサギさんになっている
というか監督・脚本がヒトラーやってたの?多才〜!
もう一回観たいな〜でも冒頭から切なくて泣いちゃいそう