Aki727

ジョジョ・ラビットのAki727のネタバレレビュー・内容・結末

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

新しい。とっても良い。
めっちゃ新しいタイプの反戦?映画。
ナチス政権下のドイツをここまでコミカルに描いている作品は個人的に初鑑賞。

子供目線、かつ主役がほぼぶれないで当時の状況を語るところも、とても斬新でした。

ナチズムが浸透する社会、そこで思想に染まる/染められる子供たち。それは悲観的なものではなくて、ただただカッコいい!に憧れる子どもの気持ちなのかな、と、オープニングのI want to hold your handの映像でガツンと衝撃でした。笑
でも本当は優しい心の持ち主ジョジョ。
そんなジョジョがユダヤ人と出会い…

から、話がめっちゃリズムよく進む。
映像の動きも本当たくさんあって、とにかくとにかく音も相待ってテンポがいい。
めちゃくちゃ面白くて声を出して笑ってしまうほど。
でも、緩急の付け方が本当に凄くて、笑った次にはグッと怖さを覚えたり、涙が溢れそうになるシーンもある。

映像と音の組み合わせって人に与える印象がこんなに違うんだとも思わせてくれる作品!

ホロコーストやナチズムの映画はどうしてもシリアスになりがち、かつ、大人の目線で戦争や迫害を捉えることが多い気がする。
これは、戦禍を生きてる子供目線で、その周りの大人の目も通しながら世界がどういう混沌の中を駆け抜けたかを書いていて、その子どもの発するメッセージがとても強い。


終盤のジョジョとヨーキーの掛け合いが、なんだか真実なような気がして、凄くグッとした。

"僕、ユダヤ人のガールフレンドができたんだ。"
"ガールフレンド!いいね!今はロシア軍やアメリカ軍が攻撃してくる。ヒトラーは死んだ。もうナチスをやってる場合じゃ無いんだよ!"

少し目線の高い位置にある赤い靴も、同じくらい印象が強かったなぁ…
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