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ジョジョ・ラビットのmegurosのレビュー・感想・評価

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)
4.0
イマジナリーフレンドがアドルフなナチ少年のお話。日本で例えるなら、軍国少年が敗戦を迎えるような話で、子供の視点から戦争を描いている点では妹尾河童の「少年H」を思い出す。

“アドルフ”とは自分の中にある偏見を始めとした”他者を拒む殻”の表徴だろう。何も戦時に限らず、弱い自分だからこそ、自分より遥かに強い何かで自分を守ることもあるだろう。この映画は、自分の中の”アドルフ”とどう決着を付けるかについて描いた成長ドラマであるが、観る者一人一人に、さらに今私たちが生きるこの時代に、「あなたのアドルフは?」を問いかけている。
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