ゆかちん

ジョジョ・ラビットのゆかちんのレビュー・感想・評価

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)
3.7
第2次世界大戦下のドイツで暮らす10歳のジョジョの物語。

戦争、ナチス、ホロコーストは、
恐ろしく、悲しく、虚しい史実。

そのテーマを、タイカ監督らしく、
ユーモアがあって、おしゃれで、粋な演出でまとめあげる。
正面からあからさまにこのテーマについてのメッセージを訴えるのではなく、
見た後に、自然に、「ああ、戦争は人類にとって虚しいものだな…」と感じた。
そういうところもさすがだなぁと。

最初のビートルズ、最後のデヴィッドボウイ。それぞれドイツ語ver.なのもこれまたオシャレ。。
まあ、ヒトラーが来たのをビートルズが来たみたいな演出にしてるのは、ちょっとwてなったけど笑。

スカヨハ演じるジョジョのお母さんが、本当に素敵で、だからあのシーンには「え、そんな…」となった。
信念があって、強くて美しい。優しく包み込むように大きな愛。
お父さんに扮して一人二役でジョジョをしかるところが、1人で子育てする母の葛藤も現れてて切なくて、でも愛情感じて良かった。。

あと、なんといっても、サム・ロックウェル演じる教官のクレツェンドルフ大尉、キャプテンK!
最初、軽いノリで適当な人って雰囲気を出しつつ、ポロッとドイツは負けると言ったり、どこか影を感じるなぁと思ってたら、最後はもうもう切なさ爆発した!
部下との距離感をみて、ゲイなのかなぁ…でも当時は隠さなければいけなかったやろうなぁ…と。
だから最後自分のデザインした服を着た最後の闘いは、ようやく自分を解放したのかなぁと。
最後は、ほんまに泣けた。。。。
カッコ良すぎやろ…。。。
あの部下はそばにいなかった…最後の行動はそれもあるのかな。
サムロックウェル、いいいい味を出す役者さんやなぁ。
アイアンマン2のハマーて気付いて、うわあってなったけど笑。

いい役者、いい監督の、いい作品だと思いました。
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