Nanako

ジョジョ・ラビットのNanakoのレビュー・感想・評価

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)
4.3
時間が余って映画館に飛び込んで、ちょうどよく始まるのがジョジョラビット!
ずっとみたかったやつ!と嬉しかったのを覚えている
たぶん、コロナが蔓延して「映画館は控えよう」と思う前最後に観た映画かも。

インナー・ヒトラーと会話しながら「一人前の兵士」になりたいジョジョ。
ママが匿うユダヤ人と偶然出会ってしまってから、今まで自分が「与えられた情報」だけで本質を見ずにステレオタイプを持って信じ込んでいたのか、になんとなく気付く。
このくだりだけで十分良い。

個人的には音楽がすきで、Beatlesのドイツ語版「I want to hold your hand」が流れた時は胸熱でした。時代設定とか吹っ飛ばしてよかったってことにしておく。掘り下げると謎すぎるけど笑
こんなふうにドイツドイツしてるくせに、アメリカ映画だから(ドイツ人設定なのに)俳優の使う言語はみな英語、侵攻したアメリカ人の言葉は、ジョジョたちが「わからない」ことを示すために「英語ではない言葉」を使っているのがウケる。
ジョジョが「I don’t know what you’re saying!!」(たしかこんなかんじだったような)ってアメリカ軍の兵士にいうの面白すぎない??いやいや喋っとるがな!←

実際にドイツはアメリカに侵攻されて、街も攻撃されるけど、その様子がジョジョという子供目線で、すごくリアルだけれどなんとなく異質なかんじ、をうまーく醸し出してる。(映画の中の世界だって思うけどやけにリアルだし、じゃあこれが超リアルかって言われるとそうでもない、不思議な間にいるかんじっていうのでしょうか)
だからこそ「大切なこと」を子どもに伝えることにも、戦争というものの悲惨さを伝えるにもちょうどいいと思う。怖すぎなくて。(8月6日が近づくと、「そういう」特別ドラマとかあった。きっとリアルに感じて欲しくて臨場感のある演出にしてるんだけれど、小さかったわたしは怖すぎて観れなかったし夜眠れなかった。そういう経験も大切だけどしっかり向き合うにはこれくらいの怖さでいいのかも)

ジョジョのママはすごく賢くて、物事をよく判断して自分を持ってる人だから、そんな人が幸せに、幸せに子どもに教育できるような社会がくるといいですね。
(わたしはこんなママになりたい)

設定にツッコミがありますが
そんなもんでいいんじゃね?感もある
学ぶべきことがそれ以上に伝わったので、それ優先で作ったのかな?と信じたい。
Nanako

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