TakayukiMonji

ソルフェリーノの戦いのTakayukiMonjiのレビュー・感想・評価

ソルフェリーノの戦い(2013年製作の映画)
3.6
パルムドール受賞の「落下の解剖学」のジュスティーヌ・トリエ監督の長編デビュー作。新作公開前に、予習を兼ねて、JAIHOに加入して鑑賞。
“ソルフェリーノの戦い”というタイトルはどういうことだろうと思ったが、いくつかの戦い(奮闘?)が重ねられて描かれた人間ドラマだった。あるテレビのレポーターの女性と元夫との戦い。大統領選の活気の中での思想の戦い。その他の細かい戦い。

まず、本当にゲリラ撮影されたという大統領当選の知らせを待つ広場での群衆のシーンは圧巻で、フランスのお国柄なのか、政治的な熱気を感じる。選挙という戦いの裏で、別れた夫に勝手に子供に面会させない約束を取り付けている妻が奔走していく。元夫との言い争いは、とてもリアリティある。自分のことばかり考えている人たちが出し切った後のラストもほどよい着地。
滑稽な人たち(いや、人間ってこんなもんだよね)、シニカルなドラマ。
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