Yuri

バルーン 奇蹟の脱出飛行のYuriのネタバレレビュー・内容・結末

バルーン 奇蹟の脱出飛行(2018年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

公開時行けなくてずっと観たかったけれど、なぜかツタヤになくてサブスクで発見したので鑑賞。不時着って意外と助かるものなのかな?猛スピードでは降下しないから?作中で描かれる東ドイツのペーター一家の生活はそんなに苦しそうではなくて、他の冷戦映画みたいに暗くてじめっとした色合いでもなくて、でも弾圧とかスーパーに物がないとか日々色んなことが長期的には暮らせないと判断したんでしょうね。国の威信の為に壁を越えようとしたものを殺すって感覚は、きっと一生理解できないと思う。命より重たいものなどないから。2時間超えているけれど、追手が常に迫っているような状況なので、緊迫感とスリルがあり、最後までハラハラドキドキでした。子どもを連れて命がけなんて状況に世界中がならないようにしなければならないのに、半世紀近く経った今でも世界は酷い有様だ。東に残してきたギュンターの両親は無事だったのだろうか?裏切者扱いはされなかったのかな?なぜ国や思想を前にすると命は紙のように軽くなってしまうのだろう?隣人でも殺せてしまうのだろう?と集団心理と人間という生き物の怖さが伝わってくる作品でした。
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