TAMU

新聞記者のTAMUのネタバレレビュー・内容・結末

新聞記者(2019年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

何だよ、東京新聞の広報映画かよw
東京新聞の望月記者には敬意を評しつつ、映画としての出来は正義(新聞記者)と悪(内閣情報調査室)の明確な二項対立で凡庸な感じ。

原案は未読。本作は、いわゆる加計学園問題を名称や舞台設定を変えつつ、設立に潜んだ不都合な真実を暴こうとする誠実な記者と隠蔽しようとする悪質な内閣情報調査室を描く。

な訳だが、冒頭の通り、内閣情報調査室が暗い部屋で職員がひたすらパソコン叩いていたり、室長の田中哲二が悪いですよ感満載で登場したりで、冒頭からフェアじゃない。

一方の新聞記者側は優等生過ぎる。「我々消費税8%だしな〜♪」くらいの自虐入れてもらわないと。。。

そして、個人的な嗜好ではありますが、エンタメ感が薄い社会派ドラマでひたすら固い💦
もっとね、誠実な職員杉原(松坂桃李)が家では奥さん(本田翼)と夜中までゲームしてたり、熱血記者(シム・ウンギョン)の部屋がヲタ部屋だったりするような人間味が欲しいw

だいたい、悩む杉原は外務省から出向の高級官僚だけあって、あの歳でタワマンの上層階に住んでるし、嫁さん本田翼だし、見ているこっちが心配してあげる素養に欠けるw

ついでに、本田翼が妙に物分かりが良いのも引っかかる。いつブチ切れるのかと楽しみにしていたが、結局、女性は我慢して子どもを抱っこしたら幸せなんでしょ感。ひと世代前の女性プロトタイプ感強いのも気になったなぁ。

それはそうと、本作の目玉は仕事一心の熱血記者をシム・ウンギョンが演じていること。
生粋の韓国人が吉岡エリカ役!

以前、知英が日本に進出した際は「日本人の役を演じるのが目標」と言っていたが、一作目から日本人役の衝撃!
後半で母親は韓国人といったフォローは入ったものの、これが韓国映画だったら大絶賛するとして、日本映画の日本人役としてはどうなのか。一箇所「じぇったい」になってたし。

むしろ、日本の名だたる女優さんは、国政非難が疑われる本作に主演することを避けたのかもと、深読みしてしまったり。

厳しくなってしまったが、シム・ウンギョンの日本進出の第一歩が主演なのは画期的。演技の迫力はもちろん光るものがあり、日本に進出したからには更に日本語表現に磨きを掛けて欲しい!
次回作も決まっているので、まだまだ追い続けまっせー♪
TAMU

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