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我輩はカモであるの10000lyfhのネタバレレビュー・内容・結末

我輩はカモである(1933年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

マルクス四兄弟の戦争風刺スラップスティック。開戦決定時の議会での大規模な群舞を筆頭に、ミュージカル要素もある。政治風刺は、あまりにもナンセンスで現実感に乏しいゆえ、少なくとも現代ではその風刺力は弱いと感じた。また、多くのギャグは時代がかっていて現代では面白くなく、イラッとすらさせられた。敵味方問わずフルーツを投げつけ続けるグダグダなラストまでくると、やり切った潔さに拍手。魅力的な点はある。ハーポのマイムは時折り素晴らしく、チコとの絶妙コンビでさらに凄い(目まぐるしい帽子交換で第三者の帽子を奪うなど)。クイズを出した側が答える側にすり替わったり、グルーチョに扮したチコとハーポが、鏡に映っているかのように対面でマイム、あたりは面白かった。四兄弟が並んで踊るシーンも微笑ましいが、ゼッポの普通ぶりが際立ち気の毒。総じて、個人的に面白さを感じにくい映画だったが、二つの大戦の間の時期に、戦争に向かう空気になんとか一矢を報いたいという真摯な思いは伝わってきた
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