枕井

我輩はカモであるの枕井のレビュー・感想・評価

我輩はカモである(1933年製作の映画)
5.0
サイレント期からトーキーにかけての喜劇映画を、時代順に沿って片っ端からビデオで見ていたときのこと。キートンだけはジャッキー・チェン的アクロバットに目を張ったけれど、それ以外のコメディ映画、特にローレル&ハーディーやロイドなどのお行儀の良い笑いはさすがに退屈で「名作と言っても100年前のコメディは今見るとさすがにキツいな…」と舐めてたら、マルクス兄弟のこの映画でひっくり返った。それ以前の喜劇映画の歴史と全く連続性のない、メチャクチャさ。なんで突然こんな映画が生まれたのか、という感じだった。グルーチョの悪ノリとナンセンス。チコのしょうもなさ。暴れ狂うハーポ。3人が何のハーモニーも生まずに、好き勝手にギャグを繰り出し続ける。リズムとテンポも明らかに他と異質だった。これでマルクス兄弟に完全にハマってしまった。
枕井

枕井