MALPASO

ピースブレーカーのMALPASOのレビュー・感想・評価

ピースブレーカー(2017年製作の映画)
3.0
映画『最後まで行く』

2014年オリジナル韓国版
イ・ソンギュン主演。母親の葬儀の夜、轢き逃げした刑事が隠蔽するために四苦八苦するお話。数分おきにピンチが訪れる主人公。嘘に嘘を重ねる。子供のおもちゃ、母親の棺桶、遺体を隠すアイデアなどなど細かいアイデアが効いていて、面白い!テンポも良くて、これはリメイクしたくなるのもわかる傑作。というわけで、リメイクを観比べてみた。

2017年中国版
舞台はマレーシア。アーロン・クオック主演。カーチェイスとかアクションが派手。香港アクション満載で作風は最も違う。

2022年フランス版
これがもっともオリジナルに近い。お国柄か、警察がC4爆弾を支給する。他に比べノワール色が増す。

2021年フィリピン版
これもオリジナルに寄せている。ただ、役者の演技、撮影技術など映画としての完成度は低く、テレビの様。汚職警官が多いお国柄なので、設定はよりリアル。ケツの穴からUSBのシーンが汚い。手に入れた大金を貧しい人にあげ、あの犬を助ける。

2023年日本版
冒頭の遺体を移動させるシーンとか、諸々のいいアイデアが変更されているのがたいへん残念。
母親の棺に遺体を隠すのだけど、日本だけが火葬なので、どうするのかと思っていたが・・・。
最後の最後のシーンは好き。

そもそもだけど、主人公が轢いた男は車の前に飛び出したん?

結論を言うと、今では配信されている韓国のオリジナルを観るのが一番!他ははっきり言って無くてもよし。

こうやって観比べて思うのは、技術や演技の高さというのがいかに重要かと言うこと。オリジナル版は技術の質も高い。逆光や影、暗さを使ったシーンも上手い。映画は光なのだ!韓国映画はレンズをはじめとする機材にも金をかけているし、役者の質も高い。カーアクションや街中での撮影もし易い。最近の邦画はこれが大きく欠けているものが多い。邦画アクションが世界で勝負するのは難しい。
MALPASO

MALPASO