ぶみ

ピースブレーカーのぶみのレビュー・感想・評価

ピースブレーカー(2017年製作の映画)
3.5
この展開、予測不可能‼︎

リエン・イーチ監督、アーロン・クォック、ワン・チエンユエン主演による中国製作のクライム・サスペンスで、キム・ソンフン監督による2014年公開、韓国製作の『最後まで行く』のリメイク。
人を轢いてしまった刑事が、事故を隠蔽しようとしたところ、見知らぬ男から、全て知っている旨の電話を受けたことから巻き込まれる騒動を描く。
韓国版オリジナル、レジス・ブロンドゥ監督によるフランス版リメイク、藤井道人監督による日本版リメイクは鑑賞済み。
物語は、マレーシアの首都クアラルンプールを舞台としており、主人公の家族関係や、娘が持っている人形が違っていたり、オリジナルで特徴的だったカーチェイスがバイクになっていたりと、当然細かな部分で違いはあるものの、ほぼオリジナルの展開をトレースしており、ある意味忠実なリメイクと言えるもの。
そう考えると、先日公開された日本版は、独自の要素がかなり入っていることが、よくわかる。
また、内野聖陽と勝野洋を足して二で割ったようなクォック演じる刑事が乗るクルマが、ホンダ・シティなのも面白いところ。
これでオリジナル、リメイクと計四本観たことになるが、オリジナルに対し忠実な中国版、尺が短く簡略化されネトフリドラマクオリティになってしまったフランス版、オリジナルを活かしつつ独自要素を上手く取り入れた日本版といった印象であり、フランス版が一段落ちる以外は、もはや好みの問題。
本作品を最初に観たとしても、サスペンスとコメディがバランス良く詰め込まれているため、面白さを感じ取ることができるであろう一作。

今度電話を切ったら、告発してやる。
ぶみ

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