TAK44マグナム

RED LIST レッドリストのTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

RED LIST レッドリスト(2019年製作の映画)
3.4
みんなみんな生きているんだ
狂人なんだ〜♪


政権が変わり、何故だか分からないが国民の皆さんの気が狂いつつある日本。
外に一歩でると、明らかに頭がラリパッパになっちゃった人がたくさんいて、変な踊りを踊っていたりします。
何故、国家がこの事態に有効な手を打とうとしないのか疑問ですが、国民の頭がおかしくなってしまえば上手く操りやすいというトップの判断なのでしょうか。
全然わからんけれども。
兎にも角にも、精神を病んだ変態ばかりが闊歩している街が舞台。

そこで起きている謎の失踪事件。
女子高生やアイドルの行方が分からなくなっている事件が話題になっているのですが、実はみんな、それぞれ違う犯人に拉致監禁されていたのです。
欲望を剥き出しにした、イカれた母子が同じ町内に三世帯もいるのが既におかしい!
そして、何故か母子家庭ばかり。
お父さんがいないと狂ってしまうのか?
まだマトモな人も少なくなく、失踪した女子高生を探す両親や先生もいるのですが、とにかく何か知らないかと話を聞こうにも、相手が狂人なのでどうにもままなりません。
しかも妙に馬鹿にしてきたりするので、ついつい、ぶん殴りたくなる相手ばかりです。

後半になると平気で殺人も起き、何だかよく分からない組織が出てきます。
そしてワケがわからないうちに幕引きとなります(汗)
あの組織は何のためにあんな活動をしているのか?
狂人を葬るため??
情報収集能力は高いのに警察に協力するわけでもなく、ヘンテコ極まりない方法で狂人たちをおびき寄せるのですが、この方法がまた実にまどろっこしい!


かように、何がなんだか分からない映画でしたが、演者さんがまずまず達者なのでこの手の不条理な邦画ホラー(?)としては結構引きこまれました。
変態首絞めオジサンとか凄い。
本物の変態首絞めオジサンを連れてきたのかと思ったら違うようで安心しました。
ただし、女子高生やアイドルが拉致監禁されるにしてはエロさ皆無ってのはどうかと。
エロがあればよいってものでもございませんが、ここまでやったなら少しぐらいは必要でしょう(←下衆な願望)。
それでこその100倍返しバット攻撃ですよ。
何故に半裸なのが変態オジサンだけなのか!
これは許しがたい暴挙です(←謎の上から目線)!


よくありがちな意味不明な不条理作品の域を超えてきてはいませんでしたが、そんなに退屈せずに最後まで興味が持続したのは良かった。ワケの分からなさが功を奏しましたよ。
普通の家の住人が実はトチ狂っているというのは、関よしみ先生の傑作漫画「マッドハウス」みたいでちゃんと怖い。
お爺ちゃんがウ●コしてきたり、祝いの品がどこかの土だったり、お姉ちゃんが幼児を誘惑したりと、関よしみ先生の描く隣人の方が数倍おかしくてエグいですけれどね(汗)

茹だるような暑さで寝つけない夜に何気なく観始めたら狂人にイライラさせられて、その苛つきがピークに達した時、何かが起きそうで起きない、そんな映画でございました。


レンタルDVD(GEO宅配)にて