藍紺

ギレルモ・デル・トロのピノッキオの藍紺のレビュー・感想・評価

4.3
ストップモーションアニメで表現されたデルトロらしいピノッキオ。素晴らしかった!大好き!!!

細部の細部にまで拘りぬいた造形に命を吹き込まれたキャラクター達がいきいきとスクリーンを動き回る。それぞれに愛らしくデルトロらしさ全開の意匠に魅了された。
息子を失った父親、その息子になりたい木製の少年、彼らを取り巻く異形の者達。デルトロの考える家族‪のカタチはとても優しい。そこに戦争の恐ろしさと愚かさも織り交ぜ緩急のあるストーリーにはとても引き込まれた。
終盤、ラストには異形愛溢れるデルトロが大切にしている想いが炸裂していて私はその素敵な収束に鬼泣きしていた。永遠の命よりも大切なもの。愛する人と過ごす時間。生と死。今思い出すだけで泣けるんですがw
デルトロの人生哲学に触れた気がしました。本当に観てよかった。

人生に意味を与えるただ一つのもの、それははかなさだ。
藍紺

藍紺