ギレルモ・デル・トロのピノッキオのゆみこのレビュー・感想・評価

愛についての話。


ピノキオとゼペットに焦点は当てられているのだけれども、サーカスの団長と猿、市長と息子、それぞれがピノキオとゼペットと同じ関係性である。
自分の理想を押し付けて、それが愛だと思い込む。
ゼペットはそれが間違っていることだ、と気がつくことができたが。。

当時の政治思想や宗教観、死生観が上手く織り交ぜられていて、愛についての描写をより説得力のあるものにしている。
キャラクターやその造形、雰囲気はもちろんだが、この点に"デルトロらしさ"を見出すことができた。