Kota

スウィング・キッズのKotaのレビュー・感想・評価

スウィング・キッズ(2018年製作の映画)
3.2
“羨ましいな、踊ることができるなんて。”

50年代朝鮮の捕虜達が収容される島で、アメリカ文化に影響を受けてタップダンスを踊った5人の物語。ジャケットのキラキラ感とは裏腹に結末はかなり重くて感情の行き場が無くなるから注意。

評価が鬼高いからかなり期待していたのだけど、個人的に戦争映画が苦手な事もあり好きとはいえない作品だった。ハッピーエンドにしないところが良くも悪くも評価されているのか。戦争映画としてテーマが重くても、ミュージカル映画としてのクオリティが高ければもっと好きだったのだろうか。

そもそも主役が何故タップダンスに目覚めたのかと、何故そんなに上手いのかと、なんでアカの側に淘汰されなかったのかって疑問が終始頭の中でフワフワ。そんな疑問置いとこうぜと言わんばかりにとりあえず踊りまくる。ストーリーの支離滅裂さをダンスで塗りつぶしている感じは“グレイテスト・ショーマン”を見たときと同じ気持ちであまり響かず。

そして肝心のダンスシーンの撮影が全体的に“リトル・ダンサー”、“ラ・ラ・ランド”、“キンキー・ブーツ”などのキラーショットの既視感が多く斬新さは無かったし、更にちょっと音楽ダサいなって思った。期待していた分低めの評価になってしまったけれど、冒頭の女性6人組が列になって歩くシーンとか好きな所はいくつかあった。
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