片山幹生

マルモイ ことばあつめの片山幹生のレビュー・感想・評価

マルモイ ことばあつめ(2018年製作の映画)
4.5
ユ・ヘジンのおっさん顔を見るだけで泣きそうになってしまう。
朝鮮語の使用が禁止された日本統治下の朝鮮で、民族性の重要な拠り所である「母語」を守るために、連帯し、弾圧に立ち向かう人たちがいた。実際にあった朝鮮語学会事件をもとにしたドラマで、「悪役」である日本人の造形はいささか類型的で平板ではあるものの、同化を強要する日本人権力者の理不尽で壮絶な暴力から自分たちの「ことば」を死守しようとする人たちの姿には心打たれずにはいられない。