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天気の子のmokuのネタバレレビュー・内容・結末

天気の子(2019年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

まずは言わずもがな、映像と音楽が最高。空や雲、水の描き方には本当に見惚れるし、RADWIMPS、三浦透子さんの音楽と無音の使い方も感動だった。

陽菜の弟の凪くんがモテモテで、ちゃんと活躍してるのが面白かった(笑)

私はこの作品はただの少年少女の恋物語には思えなくて、異常気象が続く現代に生きる私たちに、何か問いかけるものがあると感じた。

人柱となった陽菜と引き換えに青空が戻ってきたとき、帆高が言った「みんな何も知らないくせに、」というセリフ。私たちが受けている恩恵の裏には、誰かの犠牲があるということを改めて考えた。

陽菜と帆高は世界を狂わせてでも自分たちが一緒にいることを選んだけど、気候変動で狂ったような世界を生きている私たちも、今の生活を諦めて世界を正そうとするのか、それともこのままこの世界を生きていくのか、考えなきゃいけないと思った。

お婆さんや須賀さんが、2人が世界のかたちを変えてしまったということを否定するけど、2人の再会の場面で、帆高が「世界が最初から狂ってたんじゃない、僕たちが変えたんだ」「あの空の上で、僕は選んだんだ」と自覚する流れが好きだった。
そこで流れる「大丈夫」の歌詞がピッタリで、帆高の想いがそのまま表れているようで感動した。

🌧
世界が君の小さな肩に 乗っているのが
僕にだけは見えて 泣き出しそうでいると
「大丈夫?」ってさぁ 君が気付いてさ 聞くから
「大丈夫だよ」って 僕は慌てて言うけど
なんでそんなことを 言うんだよ
崩れそうなのは 君なのに

何が僕らに降りかかろうとも
きっと僕らは 大丈夫だよと
僕は今日から君の 「大丈夫」だから
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