笑わせてよ

天気の子の笑わせてよのネタバレレビュー・内容・結末

天気の子(2019年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

大学生という大人と子供の狭間の曖昧な時期に観ちゃったから葛藤が…。大人側の「甘い、現実を見ろ」って気持ちも分かるし帆高たちの話を聞こうとしない大人達への苛立ちや漠然とした不安、焦りにも共感した。
あと、雨が象徴する暗い現実と社会と対比的な晴れの情景の美しさ…帆高や陽菜が見ているキラキラした世界ってほんとに美しかった。


・とにかく映像が綺麗過ぎてもうやばい…。新海誠監督の目にはこんなふうに世界が映ってるのかな?いいなぁ。青空や雨、水、料理してる場面すら美しいしもはや現実よりも現実的だなと思った。あと、都会の闇の情景描写も超リアルでいいね。独特の暗い感じというか…夜でも電気の明かりで物理的には明るいんだけど心臓がバクバクする感じの明るさ?っていうか。やっぱり太陽の清々しさとは違う電気による明るさが上手く表されてた。歌舞伎町辺りの風景なんて匂いすら感じるくらい。(まぁ歌舞伎町は行ったことないんだけど…)
・ストーリーも、若干歌による子供だまし感と無理やり感動に繋げようとしてる感はあったけどまとまりはあると思った。
・「君の名は」の瀧くんと三葉の大人になった姿がさりげなく出てきてて、あ〜私も観たなぁ…って当時のこと思い出して感慨深くなった。
・凪君が好き!笑鼻につくモテ生意気小僧ポジかと思ったけどめちゃくちゃ性格いいし、そりゃああの歳で彼女出来るよね!って感じ😂
・やっぱり歌が良いな〜、歌!!盛り上がり方とかは割とワンパターンな気はするんだけど、ブワッて鳥肌が立つ感じの曲作らせたらRADWIMPSに優るものは無いよね!
・実際の商品や歌、企業名が出てくるの凄いな〜って思いながら見てた。全部が全部スポンサーな訳ないから許可とったのかな…?でもそのおかげで映画のリアリティと説得力、私達の世界のどこかで起きてることなのかもしれないって感じがよく出てて没入感が段違いだったと思う。


・んんんん…青臭い青春を描き出したいんだからこれでいいとは思うんだけど、やっぱり大人目線で見ると「おいおい、無鉄砲すぎるだろ!?何個罪重ねてるんだこれ!少年院送りにされるぞ!?!?」ってハラハラして見ちゃった。殺人未遂、銃刀法違反、警察署からの逃走、線路への侵入etc…。よく保護観察処分で済んだね寧ろ!あ〜でもそれくらい、自分の人生を捨ててでも陽菜を助けようとした愛に感動すべきなのかなぁ〜でもでも自分の人生棒に振ってまで愛を貫くのを美徳としちゃうのはどうなんだろう…大人たちも好きで法律に縛られて生きてるわけじゃないからね〜法律破って愛を叫ぶのはあまりにも…うーーん分からん!!
・一つ前と矛盾するんだけど大人の決めつけたら話を聞かない感じとか自分勝手さとかにもまぁイライライライラした!まぁ晴れ女とか子供のスピリチュアル系の話なんか信じられない気持ちもよく分かるんだけどね。子供がどれだけ言っても大人が「現実的にはこう」って結論を出しちゃってる場合はそうそうその結論を変えることは出来ないんだよね。若い刑事がムカつく!!惰性で仕事するな!!。圭介も結局そっち側かよ〜って思ったけど最後の最後には帆高を信じてくれてよかった。いい意味で子供心が残ってる人ってああいう人なのかも。公務執行妨害で前科ついちゃうかなって思ったけど、数年後できちんと会社構えられてるみたいで良かった。
・あと東京物価高すぎない!?怖いな〜絶対住めないや…。

今回のテーマは「子供の話を聞いてくれない大人」らしいってどこかで見たけど、確かにそんな感じ!面白かった!!
笑わせてよ

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