この監督はいつも男女間の愛を描いているかと思うけど、今回はこれまで見てきたものよりも劣るように思えた。
みんなのために誰か1人が犠牲になることは確かにおかしいと思うし、自分たちのために世の中を巻き込んだ選択をするというのは、否定されるところではないと思う。
物語の結末としては上手く纏まっていた。けど、細かい描写が安っぽいというか、チェイスのところとか警察の描き方とか、もうちょっと深く突き詰めて描いて欲しかったというか。
この画風とファンタジー要素がある中で、中途半端な描写が質を落としている気がする。
こんなに壮大じゃなくていいから、「言の葉の庭」とか「秒速5センチメートル」みたいなもう少し繊細な作品が見たいな…
この監督作品に求めるものはもはや、風景描写のリアルさと緻密さだけになってしまうかもしれない
京都が舞台の作品とか見てみたい。どんなに緻密に美しく描くのか
