温泉たまご

2分の1の魔法の温泉たまごのレビュー・感想・評価

2分の1の魔法(2020年製作の映画)
4.0
2020-48

かつてこの世界はふしぎな力、魔法が存在していた。だが、その力の扱いの難しさから、みんな便利な科学を求めて、やがて魔法は忘れ去られていった……。
エルフのイアンは誕生日を迎え、亡くなった父親から杖をプレゼントされる。復活の呪文……それがあれば父親を1日だけ甦らせることができる!しかし、呪文を唱えて現れたのは下半身だけ──。魔法が解ける前に、兄弟は父親に会うことが出来るのか。



劇場に足を運ぶかとても悩みましたが、やっぱりせっかく公開したから観にいこう、と決めました。
結論、劇場で観てよかった!実はこの作品にハマれないんじゃないかなと思い、どちらかというとそんなに好きじゃないかもしれないという不安があったんだけれども。
冒頭で兄弟の立ち位置みたいなのを見せて、旅の中での変化や母の子供に対する認識、家族のありかた、少しずつ少しずつ、明らかになっていったり変わっていく様がよかった。

クリプラとトムホのやりとりが聞きたかったけど、足を運べる劇場に吹替しかなかったので吹替で観た。俳優さんや芸人さんの吹替はあまり好きではないけど、今回あまり違和感なく観れた。兄弟二人の声はよかった!春菜さんは実はエンドロールまで気づかなかった。(聞いたことあるけど誰だ?って思ってた)
あんまりネタバレを読まずに、ぜひ観て欲しい。


↓スペース以下、やや核心に触れるようなネタバレ(完全にはしてない)あり
































ファンタジーで、大冒険なかんじなのか思っていた。でも、そうじゃない。

ラストのイアンが『気づく』ところで、私は涙が止まらなかった。
私にも二人兄がいて、作中ずっとどちらかというとイアン目線で観ていたので、彼と同じように『気づいて』、なんとも言えない感情に襲われた。
私も兄に、同じように接していたのかもしれない。知らないうちに、兄はバーリーと同じことをしてきてくれていたのかもしれない。
兄弟姉妹がいるひとは自分の立場でも考えられるし、相手の立場を知ることが出来るのではないかなと。