ヤスマサ

決算!忠臣蔵のヤスマサのレビュー・感想・評価

決算!忠臣蔵(2019年製作の映画)
3.7
ご存知、忠臣蔵の顛末。
赤穂の武士らが、お家再興か討ち入りかの間で揺れながら、予算的に厳しい現実に大石内蔵助(堤真一)と勘定方・矢頭長助(岡村隆史)が悪戦苦闘する話し。

忠臣蔵は、討ち入りの史実を基に創作され、人気を博した物語り。
映画のどこまでが実話か分からないが、元ネタとなった『忠臣蔵の決算書』は、大石が実際に遺した会計帳簿『預置候金銀請払帳』から、赤穂浪士の行動を財政面から読み解いたものらしい。
討ち入りに費やされた資金の詳細が記録されているとのこと。
映画では、そんなリアルな財政事情から、藩士たちの心境や、役方と番方のせめぎ合い、親戚筋との折り合いなど面白おかしく、また切なく描いている。
特に、矢頭長助が番方ばりの信念と機転で、籠を用意させる所は胸が締め付けられる。
当時、蕎麦一杯が十六文で、今の金銭感覚で一杯480円とすると、一文が30円。
随所に出てくる費用を、この算出方法で表現しているため、身近に感じられる面あり、驚かされる費用あり…、当時の感覚がより分かりやすく感じられる作品。
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