ルサチマ

ブランクのルサチマのレビュー・感想・評価

ブランク(2017年製作の映画)
2.5
マヂカルラブリーのコント「シャドー」の映画化かと思ったけど違った。
あの警官早く捕まれ。


染谷将太は3作すべてのテーマが違いすぎると自虐していたが、演じることに関しての問いを少なくとも僕は共通してるように感じなくもない。
白いタイツの男に誘われ、警備員の男は自分の姿をフィクション空間におけるスクリーンで発見する。
最初はお尻を出して彼を撮影してる主体の見えない男たちをおちょくるが、次第にスクリーンに次々と違う角度で彼自身の姿が映し出されるにつれて崩壊していく。
スクリーンに立つこと=不特定多数の視線を向けられること=カメラの前に立つことだとするならば、警備員の男は冒頭の染谷将太に指摘される通り監視カメラの置かれた場所の見回りを怠る人物であり、彼はカメラの存在を認識できない。
認知してしまった瞬間からカメラの前に立つ覚悟のない彼は重心を見失い、故に常に安定して背後についてきた白タイツ(恐らく彼自身の分身)を発見する。
白タイツを殴りつけていく中で彼は自分が白タイツの分身と同一であることを発見し、自分で白タイツを身に纏う。
染谷将太はこの映画についてキャラクターの喜怒哀楽(演技のエモーション)については明確な基準があったと語っていたが、それが一体どんなものだったのか知りたい。
ルサチマ

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