わっしょい

HELLO WORLDのわっしょいのレビュー・感想・評価

HELLO WORLD(2019年製作の映画)
3.9
遥か先へ進め。
幼すぎる恋だと、世界が後ろから指差しても。

良い脚本だった。
3回くらい「えっ?」ってなる展開があって、素直に驚かされた。
評価が高くないこともあって期待していなかった分、良い意味で裏切られた。
こんなに驚かせてくれる作品は、かなり稀かも。

登場人物がかなり絞られていたのが印象的。
主人公、未来から来た主人公、ヒロインくらいしか、ほぼ出てこない。
何なら前半2人は同一人物だし、主人公とヒロインの2人の世界と言っても過言じゃない。
主人公とヒロインが距離を縮める様がガッツリ描かれる訳だけど、等身大感がすごく良かった。
そんな可愛らしい2人のバックで髭男の曲なんか流れ始めちゃったら、もう言葉にならないほど良かった。

未来の主人公もかなり主人公してた。
主人公と未来の主人公は同一人物と書いたけど、流石にそれは過言。
主人公とは別の魅力があって、自分は彼の方が好きだった。
初恋の人をずっと愛し続け、思った通りの再会でなくても、彼女の幸せを願うことができる。
大人らしさがありつつも、根っこは幼すぎるというか、純粋すぎる。
観ていると心が揺さぶられる、魅力的なキャラだった。

個人的に、映画を観る前は必ず予告編を観ることにしている。
本作は、予告編を観た時点でかなり引き込まれた。
自分の青春の一部と言える曲が流れてきて、過去の自分と重なった感があった。
そういう所で作品と自分が思いがけず重なり、入り込んで観れた気がする。
わっしょい

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