さききち

ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネスのさききちのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

池袋IMAXGT初日初回にて。
オンラインでの争奪戦を経て今日。楽しみにしていた。

MCU作品であり、間違いなくサムライミ作品。

サムライミ臭全開の後半を観て、監督に彼が選ばれた意味がわかった。
というか、死霊の表情や動きに、「これMCUと言うより、間違いなくサムライミ作品やん!」とマスクの下、笑いが止まらなかった(キモい)。
ブルースキャンベルもしっかりガッツリ出てるね。笑

別次元とは言え、プロフェッサーXの情報は出来ることなら知らずにいたかった。でも、ペギーのキャプテンアメリカは激上がりした。モルドの「あれ?お前いいやつやんけ?」からのやっぱりかーい展開や、ファンタスティック4などなどあの次元の展開がいちいち面白かった。

勝手に不安視してたアメリカ・チャベス、良いじゃん。星型連続のポータルのデザインは可愛いし、彼女の登場譚としても機能していて好印象。今後もフェーズ4以降の重要キャラになるんだろうけど、本作が欠かせない作品になるだろうな。

ドクターストレンジ2作目としては、単独作だけあって掘り方が(勿論)スパイダーマンNWHより抜群に良かったんだけど、なんだか前作やアベンジャーズ、NWHなどに比べて魅力は感じなかったな。(本編でも繰り返される)「幸せか?」との問いに関する彼なりの苦悩と問答がベースにあるから、モヤモヤ状態がある故、カッコよく見えず当然なのかもだけれど。
だからこそ、ラスト付近の別次元クリスティンとの、心の霧が晴れた状態でのやりとりは感動的だった。近年であんなにストレートな「愛してる」ある?!?

とは言え、沢山楽しんだんだけど、なんだか作品にはモヤモヤも残るのよねぇ…NWHで自身が開いたマルチバース、そしてロキで選ばれたマルチバース、これらが絡まり合って、やばい奴らがどんどん押し寄せてくる⇒それにミラー世界をふんだんに使いつつ応ずるストレンジ&チャベス(&闇落ち復活からのワンダ)の活劇!みたいなのを想像していたから、何だか小さな世界の小競り合いで(結果的には周りを大きく巻き込んで被害を出してるんだけど)、想像以上にクローズな世界に肩透かし。「あ、ワンダが改心からのよりデカい敵が出るんだろうなぁ、、」と思ってたら出ないんかーい!

何より、個人的には、ドクターストレンジの見どころの一つはミラー世界の表現だと思っているのだけれど(実際、ミラー世界のバトルを大画面で観たくてIMAXGTにした)、前作やNWHで描かれたようなバキバキの鏡像世界はほぼ皆無で残念だったかな。悪い意味でサムライミ色が全面に来ちゃった感じがある。

ワンダは書に取り込まれて、スカーレットウィッチ化してたから仕方ないとは言え、ずっとお前のエゴじゃん!お前のエゴために大勢が!って何度も思ってイライラした。と言うかヘイトが溜まった。あんなことしでかしたら社会復帰は無理だから、あの結末に成らざるを得ないけど、フェーズ3〜ワンダヴィジョンで丁寧に描いてきたワンダをあんなかたちにしてよかったのか?と疑問に思う。これも本作への大きなモヤモヤの一つ。(本作を観て、ワンダヴィジョンがリミテッドシリーズだったことを変に納得した)
ラスト付近、スカーレットウィッチと別次元ワンダ対面のシーン、背景のテレビでディズニーの白雪姫が流れてたのは乙だったね。魔女。白雪姫と小人。

てかおまけシーン①に出てきたの、シャーリズ・セロン?!めちゃくちゃ気になる!な気持ちの一方、マルチバース引き摺りすぎまだ続くんかい、と食傷気味な気持ちも。

とりあえず鑑賞一回目感想殴り書き。

【余談】
①終演後のグランドシネマサンシャインロビー。スタッフさんが「感想はグッと堪えて。ロビー内にはこれから鑑賞されるお客様が多くいらっしゃいます」の立て札を持って待機してらした。マジで最高の配慮の映画館だな。好き。
②開映前、数十分並んで、特装版パンフとワンダヴィジョンパンフGET。読むの楽しみ。
さききち

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