TaiRa

ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネスのTaiRaのレビュー・感想・評価

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『ワンダヴィジョン』とか観てないけど何となく雰囲気で分かったので問題なかった。

フェーズ2〜3までは問題なかった若手監督起用路線もフェーズ4入ってからはパッとせず、テコ入れみたいな感じでサム・ライミ呼んだんかなとか思ったら、がっつりサム・ライミ映画にしてて楽しかった。中盤の噛ませ犬ヒーロー展開とか、ジェームズ・ガンの『ザ・スーサイド・スクワッド』意識してんのかなっていう、マーベル基準だと踏み込んだ悪趣味描写。公開ギリまで作ってるし反映は出来そう。そもそもジェームズ・ガン路線の元祖にいるのがサム・ライミだったりするけど。最近はMCUも一見さんお断り感出して来たし、ちょいちょい客の振り落としやってる。今回アメリカ・チャベス演じてる女優が『アイアンマン』の時に2歳くらいってんだからさ。これからはMCU世代の年齢が上がるのに合わせて内容変えてくかも。サム・ライミに自己模倣的な演出やらせてんのが、紅白でベテラン歌手に過去のヒット曲だけ歌わす態度っぽい。それはそれで良いんだけどね。ブルース・キャンベルなんて名人芸枠だったし。ストレンジの魔法で画面がワケ分かんなくなる感じ好きだったけど、今回はそういうの少なめ。マルチバース移動中の過剰さとかは好き。映像的なハッタリはホラー要素に持っていってる。サム・ライミが『キャリー』オマージュとか中々乙なもんで。MCUにはあんまりない外連味演出が多くてやっぱベテランは良いなって。とりあえずワンダは可哀想でした。
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