てっちゃん

ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネスのてっちゃんのレビュー・感想・評価

4.2
レイトショーに備えて、しっかりと昼寝をして臨みました。
先回、巨大モールの中を迷いに迷って、時間ぎりぎりに到着してしまったので、その教訓を活かしたら、10分早く着いてしまった。
それはそれでやることないから、やっぱりぎりぎりで生きるのが楽しいと思った次第です。
それでは鑑賞開始です。

やっぱりシネコンのCM長すぎですよね。
20分弱って馬鹿でしょ。
それなら20分遅れで入場させてくれって思うから、これやめた方が双方にとって絶対良いと思う。
苦痛の中での宣伝なんて、双方得しないでしょ。

そんな苛立ちを覚えながら、作品が始まると、もう苛立ちは消えている単純人間の私なのでした、、ってことで、気になった箇所とかを書いていきます。

・すごいぞ、サムライミさん!
本作の監督であるサムライミさんの手腕は素晴らしいと思う。
特に思ったのは、フェーズ4になってから、個性的な監督(インディー作品出身みたいな)さん達が手掛けてきた印象があり、その監督の特性を活かそうという印象はあったけど、テンポ感が悪い印象は否めない感じかなって思っていた。

しかし、本作は非常にテンポ良く、ぱんぱん進んでいき、だれることなく突き進んでいって、やりたいこともやりつつも、個性も出してと、そのへんの整理の良さが際立っているから、非常に観やすい。

しかも、確かな愛情を感じるのに、そこにあまり執着することなく、あくまでも物語の進むべき方向へとキャラを動かしていっている印象(キャラに動かされるのではなく、動かしているという感じ)。

とあるキャラが悲惨すぎるというか救われなさすぎる、という意見もあるだろうし、観ていて確かに苦しくなった部分はあるにせよ、おおもとはそういったキャラだからとも受け取れなくはないだろうし、何よりもぶっちぎりで強く描かれているし、そのキャラに実は寄り添っての演出もなされているので、決して悲惨に向かわせてやろうとは思っていないんじゃないの?と私は感じた。

・映画しか追っていないんですけど、、、
MCU作品群は最早、一見さん御断りみたいな感じになってきたくらいに巨大なものになっている感もあるし、ディズニープラスに加入していない私はドラマも観ていないし、原作コミックも読んでいないしで、追っているのは映画のみって感じだったけど、意外と困惑しないまま観れた(最初のワンダの立ち位置や子供の存在については戸惑ったけど、観ていくに連れて理解していくことができました)。

鑑賞後にあれこれ調べると、なるほどなるほどそういった経緯があったのかということや、あの謎キャラのことも分かったりして、自分で補完していけば、なんとかなる感じ(言うても映画シリーズはきちんとい観てきたのが前提だけど)。

それでも、知っていれば知っているほど入り込めるのがMCUであるので、ますます初見が入り込む余地はなくなってきた感はあるし、それは今後ますます増えていくだろうし、ディズニープラス加入していないなんて有り得んだろって感じになっていくのは十分すぎるくらいに感じたのも事実。

・サプライズも正直、大変ですよね?
私は全く予告観てないし、知識がなかったから分からんかったけど、本作ではサプライズ演出が用意されていて、おお!!ってなった瞬間があったみたい。
この手のサプライズって、回数重ねるごとに受け手は、段々と過剰なものを要求してくるのが常だと思うけども、それに応える製作側は本当にすごいなと感心してしまう。

でもそれと同時に、徐々にサプライズ”慣れ”してくる、サプライズ”入れないと”と双方が思う様になってしまっている感はあるから、それはどうなんでしょうって、余計なお世話だけど考えてしまう。
作品がそれを求めているのか?、サプライズを入れたいから作品を作っているのか?、って全然意味違うでしょ。

フェイズ1、2、3くらいの頃って、壮大すぎる現実離れしすぎた話(宇宙規模な話)を展開した後は、身近な話(それこそアントマンやスパイダーマンみたいな感じで)をやって、視聴者側の感覚を戻すみたいな作業がされているように感じたけど、マルチバースなるものが誕生して、最近のサプライズ演出の多様さは、製作側が自ら苦しくなっていくように感じる、、、のは大きなお世話か。

そんな素人意見をMCUが考えていない訳ないだろうし、そんな心配無駄だよということになるんでしょうけど。

・それでも、、
否定的なことも書いたけど、やっぱりMCUって一定以上の作品を毎回提供してくれるし、その振り幅は作品が増えていくごとに大きくなっていく。

私的には監督さんの抜擢方が好き。
早抜きの大抜擢があったり、本作のようなベテランも起用したりと、いろんなアプローチから挑もうとしているのがとても好感が持てる。
何よりも劇場で観たときの感動さは言うまでもないことでしょう。

そんな訳で、今のところディズニープラスへ加入することは考えていなく、映画一本で向き合っていっては、今後もあれこれ唸りたい!と考えた次第でした。
てっちゃん

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