映画好きの柴犬

黒い司法 0%からの奇跡の映画好きの柴犬のレビュー・感想・評価

黒い司法 0%からの奇跡(2019年製作の映画)
3.9
命の重さに違いはあるか?

 1980年代のアラバマ州。若き黒人弁護士が、杜撰な捜査で死刑宣告された黒人の無罪を勝ち取るため立ち上がる。実話に基づく法廷ドラマ。

 法廷ドラマというよりも、再審請求を認めさせて法廷に持ち込むまでが話の中心。さまざまな嫌がらせや妨害に屈せず、僅かな希望から良心を繋いでいく姿に胸を打たれる。

 しかし、ただメンツのためだけに証拠もなく犯人を仕立て上げ、杜撰な裁判で有罪にできてしまうことに驚く。死刑囚の九人に一人という驚くべき冤罪率の高さ。そして、刑の執行を待つ死刑囚たちへの差別的な扱いもひどい。