気になっていた作品。アマプラに入ってからも、いつか観ようとずっと思っていた。
とても良い映画、大切な映画でした。
マイケル・B・ジョーダン演じるブライアン・スティーブンソンは、実在の人物。
不当で杜撰な裁判によって、冤罪死刑を宣告されて方々を何人も救ってくれた、
まさに正義の人。
彼自身がインタビューで語った
「世界を変えたいなら、僅かでも行動すれば、今以上の正義を生み出す。」の言葉が
彼の弁護活動の信念を、そして、この映画の信念を表している。
公民権運動の中心的存在であるキング牧師の言葉。
「いつの日か、肌の色ではなく、彼らの性格で判断されるような世の中になってほしい。」
まさに、「あいつは黒人だから、残虐な犯罪をやったに違いない。」
「黒人だから怪しい、いや、間違いない!」
こうやって、事実を無視して、法を捻じ曲げてきた司法側の人たち。
タイトルの「黒の司法」とは、黒く誤った判断をしてきた側を指すのかもしれない。
でも、アメリカのかつての恥部を
「アメリカって差別が強かったんだね。」と、他人事のように見ていていいのか、
今の日本の社会にも、「黒」は存在していないか、
今一度、我らの足元を省みることもしなくてはならないと思う。
さて、映画としては、オーソドックスな正義をそのまま描くのって、結構、パワーが必要なところもあるけど、
この映画は、主演のマイケル・B・ジョーダンのパワー、オーラで、押し切っていった!
劇中、何度も嫌がらせを受けたり、不当な判断をされたり、折れそうなことが何度もあったのに、再び立ち上がる姿は、
まさしく、あの人物と一緒!
そう、クリード!
何度か、ブライアン弁護士に、
「クリード!クリード!」て、声援を送っていた!💪
それから、ブライアン弁護士の同僚を演じたブリー・ラーソンもいいね。
彼女が居ることによって、前述のキング牧師の言葉、
「肌の色じゃないんだ!」が、一層効いてくる。
重いテーマですが、正面からしっかり受け止めたい、良い映画でした!