このレビューはネタバレを含みます
実話を基にした、黒人差別により冤罪事件に巻き込まれた死刑囚と、社会的弱者を助ける弁護士が題材の映画。
1980年代の話らしく、当時と、40年経った今ではアメリカ人の意識も変わっているんだろうけど、それにしても当時の白人は心根が醜い。
黒人弁護士目線で描かれているので、対立する白人検事目線で見ればまた違った見え方がするのかもしれないけど、まぁ不公平極まりない。
内面の醜さには慣れることがないから、毎回新鮮に嫌悪感を抱く。
でもこれを見て、違う州や違う国など、利害関係のない第三者の視点っていうものの大事さを知れた。
あと、爆発物で死人を出しておいて、殺意はなかったという退役軍人の死刑囚がいたけど、この人まで弁護するのは果たして正義なのか。
復讐ならともかく、たいした理由もなく殺人事件を起こしたなら、むしろ死刑執行こそ正義なのでは。
あと、マクミリアンとは別の死刑囚が無事に出所できたときに、黒人家族が「おぉ、神よ!」みたいなこと言って喜んでるのが理解できなかった。
冤罪に仕立てたのも、そこから救ったのも、神ではなく人だよ。
そして、宗教批判をされて怒るのも、神ではなく人だよ。