白も黒もない
コカインを盗み出した二人組強盗と、マンハッタン島を封鎖して二人を追うニューヨーク市警の一晩の攻防を描くクライムサスペンス。
チャドウィック・ボーズマン最後の主演作は、善と悪の境界が揺らぐクライム・サスペンス。出来としては標準的だけど、約100分とタイトな中に、二転三転する展開をスピーディに見せ切った。犯人側も警察側も、それぞれの事情を抱え、白黒が曖昧になるという描き方もよい。
冒頭、ボーズマン演じるデイビス刑事が内務調査にかけられるシーンがあるものの、ボーズマンの知的なイメージがあるから、あんまりダーティな奴には見えないんだよね。ここで、もっと手段を選ばない危ない奴のイメージを植え付けられると、先の展開が読みにくくなっていたかなぁ。